海外に相続財産がある場合

相続財産があると言っても必ずしも日本国内だけにあるとは限りません。今までは国内に相続財産があることを前提に話してきましたが、今回はそうとは限りません。

このページでは海外に相続財産がある場合についてご説明いたします。

海外に不動産がある場合

海外に不動産がある場合、どのような形で評価するのでしょうか?こちらは国税庁のホームページに指針が記載されております。(詳細はこちら

国税庁の指針では、売買実例価額、地価の公示制度に基づく価格、鑑定評価額のいずれかで判定します。海外に資産がある場合、為替状況も大きく影響してきます。仮に1ドル=110円の時と1ドル=100円の時であれば、10万ドルの不動産評価額の物件を売った場合、100万円の差が出てきます。円高の時の方が評価金額が下がるので、税制面では有利といえるでしょう。

また通常の相続でもある小規模宅地の特例(面積が330平米以下)は海外の不動産でも利用することが可能です。

アメリカの一部の州ではジョイントサバイバーシップという規定があります。ジョイントテナンシーとは①2名以上の者が同時に所有権を取得し、②全員が同一の証書によって所有権を取得し、③各々の持ち分が均等であり、④全員が財産全体を占有していることです。日本の不動産の所有のシステムにはない考え方です。ジョイントサバイバーシップとは相続云々の話ではなく所有者がなくなると他の共同で所有している人に権利が吸収されるシステムです。自動的に権利が移転されるので相続手続きをする必要はありません。(ただしジョイントテナンシーの場合、贈与税の対象になる場合もあります。)

プロベイト

アメリカの多くの州ではプロベイトという手続きが必要になるケースがあります。プロベイト(日本語訳では検認手続きと訳されるが、遺言の検認手続きとは全く異なります。)とは裁判所が決定した執行者が遺言の有無などを確認し、申告の納税や相続財産の管理を行い、遺産分割から引き渡しまで全て行います。この手続きは遺言書がある場合、遺言書に沿って手続きが行われます。プロベイトが行われる代表的な国はアメリカですが、アメリカの場合、財産がある州の裁判所でこの手続きが行われます。一方全ての国がプロベイト手続きが必要というわけではなく、ドイツ、フランス、イタリアなどは包括承継主義(被相続人の財産は自動的に相続人に移転し、消極財産も相続人に承継される。)といい日本と同じような考え方になっております。

被相続人が日本人であれば日本の法律が適用されます。しかしながら実務においては財産がある場所(アメリカなど)の法律に基づいて手続きが進められることが多いです。

海外の相続財産と税制

海外に相続財産がある場合の相続税はどうなるのでしょうか?現在では被相続人や遺贈者など渡す人が日本国籍を持っている場合は必ず日本の税制により相続税・贈与税がかかるシステムになっております。

また海外に財産を置いておけば日本の国税庁は把握できないだろうと考え租税回避をする富裕層が多くいました。それに伴い国としても対策を講じてきましたので、今現在では海外に資産を写せば税務当局はわからないだろうという時代は終わりました。

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城東相続センター
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