戸籍制度

日本ではその人の出生から死亡までと家族身分関係がわかる戸籍制度がございます。日本国民について編成され日本国籍についても公証します。

戸籍制度の由来

日本では、何時ごろから戸籍制度が始まったのでしょうか?諸説ありますが王朝時代からとも言われています。670年に天智天皇が班田収授のため律令制により全国に実施した説と575年に崇神天皇が人民の管理のために設けた説などが有力です。今の戸籍の原型となるものが始まったのは明治5年からです。

他の国の戸籍制度

戸籍を採用している国はとても少ないです。戸籍は家族単位ですが、多くの国では個人単位での管理システムが多いです。

日本と同じような戸籍制度があるのは台湾です。台湾では戸籍登録として出生、認知、養子縁組(離縁)、結婚離婚、後見、死亡、転入転出、住所変更などが記載されます。日本の戸籍とは異なり本籍はありません。代わりに出生地という記載があります。

韓国では戸籍制度は男女平等の観点から廃止されました。現在ではそれに変わる家族関係登録法を元にした家族関係登録制度を採用しております。こちらの制度も個人の出生から死亡までの身分登録を家族関係と連結して把握できるので戸籍に準ずるものと考えていいでしょう。

一方アメリカでは戸籍制度や戸籍制度に準ずるものはございません。戸籍制度や住民登録制度のないアメリカでは、死亡証明書、出生証明書、婚姻証明書などで一応証明しますがそれだけでは完全な証明はできないので相続人全員において、他に相続人はいない旨の公証人の認証である先生供述書を作成して、それをもって相続を進めます。

戸籍の種類

戸籍には主に3種類あります。まず現在継続中で続いている戸籍を「現在戸籍」といいます。この現在戸籍は筆頭者の本籍地の役所に保管されています。その役所で戸籍の写しを取得することが可能です。また戸籍謄本と戸籍抄本の2種類ございます。

またある戸籍に属している人が死亡や婚姻などでその戸籍からいなくなることを除籍と言います。

改正原戸籍(かいせいはらこせき)とは現在の民法の前に作成されている戸籍があり、その改製前の戸籍のことを指します。なお戸籍の附票とは住所の移転を記録した書類です。1つの戸籍に入っている人の住所とその住所を定めた日が記載されております。

戸籍謄本と戸籍抄本の違い

戸籍謄本は、戸籍に記載されているすべての人の身分事項を証明するものです。戸籍は、夫婦と未婚の子によって構成されます。夫婦と未婚の子が3人いた場合、その5人全員の身分を証明するものとなります。

戸籍抄本は、戸籍に記載されている方のうち1人など限られた人の身分事項を証明するものです。戸籍に記載されている方が、夫婦と未婚の子が3人の場合、子1人のみの身分事項を証明しても夫婦のみの身分事項を証明してもどちらも戸籍抄本となります。

また、戸籍謄本と戸籍抄本で証明できる身分事項に差はなく、証明する人の範囲が限定されるか、全員かの違いとなります。

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